【乳酸菌コラム】乳酸菌の効果その6:ガンの予防

乳酸菌でガンの予防

2016年06月21日(火)

乳酸菌は摂取することで様々な効果を人体にもたらすことが分かっています。このコラムでは、その「効果の詳細」や「何故その効果がもたらされるのかのメカニズム」を説明していきたいと思います。

ここまで「便秘の解消」、「免疫力の向上」、「肌荒れの改善」、「アトピー性皮膚炎の改善」、「花粉症の予防」について説明しました。今回は「ガンの予防」についてお話しします。

今回の目次

1.ガンと免疫について
2.胃ガンとピロリ菌について
3.大腸ガンとウェルシュ菌について

なお、乳酸菌は200種類を超える菌に分けられますが(参考:乳酸菌の基礎知識1)、それぞれの種類によって効果も変わってきます。そのため、このコラムで説明していくものについては、乳酸菌一般に考えた際に効果があると言われているものを挙げることとし、特定の菌の効果を指すものではない点、ご留意ください。

1.ガンについて

まずは「ガン」について説明しましょう。「ガン」という言葉自体を聞いたことがない人はいないでしょう。

ガンとは簡単に言えば「生体内の細胞が異常かつ無制限に増殖する病気」を指し、身体を内部から崩壊させる怖い病気です。しかし、実はこのガンは非常に身近な存在であり、「健康な人の体の中でも発生している」というのはご存知でしょうか。

ある文献によれば「人は誰でも毎日5000個ものガン細胞が作られている」と言われており、我々の体の中でもガンは発生しているのです。では、ガン患者と健常者の違いは何かというと、「発生したガン細胞を退治出来ているか否か」という点です。

ガン細胞を退治してくれているのは以前説明した免疫細胞(参考:乳酸菌の効果その2)で、この退治するペースよりガン細胞の増殖ペースが速くなってしまった状態が「ガン」であると言えます。

そのため、「ガン予防」を考えるのであれば、まずは「免疫力を高く保つ」=「腸を健康にしておく」=「乳酸菌の摂取」という図式が出来上がるのです。

2.胃ガンとピロリ菌について

ガン予防の中でも乳酸菌はとりわけ「胃ガン」と「大腸ガン」において効果があると言われており、それは2つのガンが発生する原因とされる菌が存在するからです。

まず「胃ガン」ですが、胃ガンの原因として挙げられるのは「ピロリ菌」です。

元々ピロリ菌は日本人の約半分、6000万人が感染者と言われ、ガンとの相関を疑われていました。しかし2009年に日本ヘリコバクター学会が診療のガイドラインを「除染を強く勧める」と変更したことにより、ピロリ菌が胃ガンと深い関係があることが周知されたのです。

ピロリ菌に感染すると胃壁が攻撃され胃が弱ります。そのことで慢性胃炎などの症状も発生しやすくなります。ある報告ではピロリ菌感染者の胃ガン発生リスクは健常者の約10倍となっています。

ピロリ菌の除染には病院で付与される抗生剤が一般ですが、乳酸菌にも効果があることが分かっており、ヨーグルトを取っていると除染率が上がるという実験データ(東海大学:高木敦司 教授)があります。

そのため、胃ガン予防にはピロリ菌を除菌することがよく、そのことに乳酸菌が寄与していると言えます。

3.大腸ガンとウェルシュ菌について

胃ガンとピロリ菌の関係と同じように、「大腸ガン」には「ウェルシュ菌」が存在します。ウェルシュ菌は悪玉菌の一種として挙げられる菌です(参考:乳酸菌の基礎知識1)。

ウェルシュ菌をはじめとする悪玉菌は腸でタンパク質を分解し、「ニトロソアミン」という発ガン性の物質を作ることが分かっています。また、胆汁酸という脂肪分解成分を「二次胆汁酸」という物質に変え腸内環境を荒らしてしまい、結果として大腸ガンに罹患するリスクが高まるのです。

つまり、大腸ガンを予防するにはウェルシュ菌をはじめとする悪玉菌を増やさないことが肝要で、そのためには乳酸菌などの善玉菌を摂取することが効果的と言えるのです。

まだまだ乳酸菌にはたくさんの効果があります。それは次回以降のコラムで説明していきますので、お楽しみに。